広告市場は本当に滅茶苦茶変わっている。多分今後2−3年でもっと変わると思う。その変化は媒体側の集積とプレイスメントからオーディエンスへターゲテイングが移行するのがもっと進む事によって起こると思う。具体的にアドネットワーク、純広告、運用広告がどうなっていくか考えてみた。

オーディエンスターゲティングで媒体の差別点が薄くなる

webの広告市場は伸び続けているがその伸びというのは二社がほぼ独占的に取っていっている。もちろんその2社はgoogleとfacebookである。この2社が伸びている要因はgoogleは検索データ、facebookはデモグラデータを用いてその媒体にしかできないターゲテイングを提供していること、運用型広告という形で数百円単位で出稿できるようにして小さな事業者にも窓口を開いている所だと思う。

他の媒体の伸びが2社に取られているようにみえるのはターゲティング手法がプレースメントからオーディエンスに変わってきたことが大きな原因だと思う。というのも例えば今まで経営者にターゲティングしたい場合、経営者の見ている媒体を狙うのが一般的でこれはプレイスメントによるターゲテイングだった。ただオーディエンスでターゲティングできるようになってからは別に経営者に対してそういったメディアに掲載しないでもオーディエンスの識別さえできればfacebookでもそういったユーザーをターゲティングでできるようになった。

これにより、今まで持ってたプレイスメントの価値が薄くなり、それぞれの媒体のもっていた差別点が剥がされてしまった。これからはそういった枠をもった媒体同士だけの闘いではなくそういったユーザーオーディエンスデータをもった会社も競合になり競争は激化する。

引用:https://dmj.underworks.co.jp/2017/03/07/internet-ad-2016/

このグラフを見ても運用型広告の売上の割合が伸びている。下記のような予測もある。

引用:http://zen.seesaa.net/article/453667655.html

各広告プロダクトはどうなるか?

広告のプロダクトを下記に大別する。

  • 媒体と連動した運用型広告(facebookやgoogleのように小さい運用金額からデモグラなど細かいターゲテイングができ、運用しながらその設定を変えていくタイプの広告)
  • アドネットワーク(複数の媒体に出稿できるが細かいセグメントが切れない)
  • 純広告
  • PMP

媒体と連動した運用型広告が今後増えていく

アドネットワークと媒体と連動した運用型広告は効率的にユーザーを獲得したい、どの媒体に掲載されるかなどのブランディングはさほど気にしないというニーズでかぶっているためどんどん高精度な運用型広告に取られていくんじゃないかなと考えている。媒体と連動した運用型広告というのはfacebookやgoogleのように媒体のユーザーデータを持っている所でユーザーデータを第3者のアドネットワークより細かく取れるところを刺す。ここで取られるというのは既存の市場というより今後の伸びしろ部分でアドネットワークがなくなっていくわけではない。運用型広告ができるのは

  • ユーザー情報をもっている
  • ユーザー単位でターゲティングできる
  • 広告配信システム開発が必要になってくるのである程度大規模サイト

のサイトのみで中規模以下は引き続きアドネットワークが主流だと思う。フリークアウトさんがやっているこの施策はすごく良いなと思っていて、この運用型広告の裾野を広げられる。

「フリークアウト、媒体社向け広告配信プラットフォーム開発支援の新プロダクト「Red for Publishers」をリリース 〜第一弾として、複数のプレミアムパブリッシャーへのサービス提供を開始〜」
fout.co.jp/freakout/pr20170904/

今後上記の条件に当てはまる大規模サイトはgunosyやLINEのように独自の運用型広告を立ち上げていくだろう。自社で作れない、もしくはユーザー情報を持っていなくてフリークアウトのように大規模なDMPを持っている所からユーザー情報を持ってきたいところはフリークアウトの上記の取り組みの中に入るかもしれない。ただし、第3者のDMPのユーザーターゲティングは結局他の媒体でもできるのでただの量の勝負になってしまうのでやはり独自のターゲテイングを持っている所が強くなっていく。KURASHIRUもこのフリークアウトのソリューションを導入しているがおそらく料理メディアというだけでなく、女性メディアとしても売っていきたいと言うのが大きいんだと思う。

各プロダクトの動き

暫くの間はデモグラデータを元に潜在的なニーズを掘り起こす広告はfacebook、検索時という顕在化しているニーズをとるのはgoogleという住み分けになると考えられる。googleはandroidのデータを用いてアプリの広告をどれくらい強められるのかが今後の鍵だろう。facebookはinstaなどの連携がうまく行っているようにみえる。他の媒体を買収していき、そのデータをfacebookの正確なデモグラデータに紐付けて効率を良くしていく戦略でアップサイドをあげられそう。

twitterは生のデータで広告に使えるデータが少ないように感じる。今後tweet内容を機械学習して広告データに活用できる形に変換できるかが鍵になる。

純広告はどうなるのか?

バナーに関しては効果を求めるクライアントには運用型広告、プレイスメントを求めるクライアントにはPMPに移っていくと思う。ただ広告プロダクトはバナーだけではないので今後企画型のプロダクトが主流になっていくと思う。