この記事について
今までプレミアム会員のチームや広告プロダクトの開発などをしてきてwebサービスのマネタイズ手法を広く勉強できた気がするのでどういった手法があるか?とそれぞれやってみて思ったことをまとめる。
マネタイズ手法
- 広告
- プレミアム課金
- コンテンツ課金
広告のARPUは上がり続ける。今後もwebマネタイズの中心にいるだろう
広告はwebサービスのマネタイズのメインといっていいと思うし、今後もそうあり続けると思う。一時、プレミアム課金をcookpadが成功させて広告よりもプレミアムをという流れもあったがアドテクの発達で正直プレミアム課金で稼ぐよりもプレミアムになる率を考えると相当効率良くなっている。例えばfacebookはARPUが400円を超えており、この金額は全ユーザーがプレミアム課金しているのとそんなに変わらない収益性である。
https://www.cnbc.com/2017/11/02/facebooks-revenue-topped-5-per-user-for-the-first-time.html
また正直webサービスで機能制限で課金させるのは相当難しい。やはりwebサービスの大半は無料ユーザーであり、ここへのサービスを手厚くしようとするとプレミアムサービスとかち合うからだ。それはプレミアムユーザーの機能だから提供できないとまごついている間に他のサービスがそのサービスを提供して負けるというのが今後増えてきそう。facebook、google、twitterのように無料にどんどん機能開放し、回遊率、アクティブ率をあげて広告で稼ぐにより寄ってくる。
プレミアム課金はすぐに課金するユーザーとかなり使った後に課金するユーザーの二極化する
プレミアム課金で課金するユーザーは結構2極化するパターンが多いように感じる。プレミアムのサービスを目的でサービスを使い始めたユーザーはすぐにプレミアム課金をする。newspicksなどコンテンツをそもそもプレミアム課金しないと見れないと言った設計だとここが多くなる。もう一つがサービスを長期間使ったユーザーでお気に入りの個数に制限をかけるなどより多くストックさせたいなどのプレミアムサービスの場合、ここが多くなる。
投稿サービスなどで無料ユーザーの利用もサービスにとって必要な場合、無料ユーザーも使えるけどより使うにはプレミアム課金という設計が多くなりがちである。
広告でマネタイズするユーザーとプレミアム課金でマネタイズするユーザーを分けるべき
ユーザーによってマネタイズ手法を変えるべきなんじゃないかというのは最近思っていて絶対にwebの広告は踏まない。でもサービスへのロイヤリティは高いみたいなユーザーにより使いやすくなるプレミアム課金をすすめたりなどは考えるべきかなと思っている。ユーザーによって適切な関わり方をできるサービス設計をしたい。
コンテンツ課金かサブスクリプションか。サブスクはコンテンツ業界のアンバランスさを考えないと難しい。
【定義】
・コンテンツ課金→単体のコンテンツを買い切る形の課金
・サブスクリプションモデル→サービスに対して定期課金する課金形態
コンテンツを扱っている所のマネタイズは二極化してきてサブスクモデルが最近は大きく伸ばしている。音楽ではダウンロードの減り分を大きく補っている。サブスクであうなと思うのはコンテンツというよりそのコンテンツを消費する時間がほしい場合。例えば音楽はその曲を聞きたいというより、通勤時間に聞ける音楽がほしいなどライフスタイルに組み込まれるようなコンテンツは相性が良さそうだなと思う。
ただサブスクモデルで難しいのはコンテンツホルダーへの返金方法でユーザーから集めた金を視聴回数の割合で分配するという形を取った場合、ヒットコンテンツを出す側としては上限がそこに設定されてしまうので美味しくない。総取りできるコンテンツ課金の方が嬉しい。コンテンツ業界は上位数%のヒットコンテンツで売上が成り立っているためここにキャップが決められると厳しい。
そのためヒットコンテンツ以外のコンテンツでサブスクサービスには参加するコンテンツホルダーが多くなり、そのサービスの魅力が半減する。netflixなどは自社でコンテンツを作ったりヒットコンテンツには違う契約形態を設けたりして回避している。今後もヒットコンテンツへの付き合い方がサブスクモデルでは課題になりそう。