新規事業において失敗はつきものだがその失敗の多くはそもそものアイディアだったとし、そのアイディアの成功率を上げる方法を書いたのがこのNOFLOP。失敗を避けるというと消極的に見えるが悪い仮説を早期に見つける方法を具体的にまとめているのですぐに使える。新規事業を考えている人全員必見。
失敗はなぜ多いのか?それは一箇所でも失敗すると失敗だから
失敗する新規事業はなぜ多いのか?その理由は新規事業は一箇所でも失敗すると全て失敗するから。例えばいい製品を作るところまで行っても流通で失敗すればそもそもユーザーに届かず失敗する。このように全てを成功させないといけないから新規事業は難しい。
逆にどこか一部にスターがいてもしょうがないので全体を調整する人間の重要度が増す。
FLOP失敗するときの要素
FLOPというのは失敗(Failure)とその下記の理由の頭文字を取ったもの
- 市場参入(Launch)
- 機能(operation)
- コンセプト(premise)
なぜインタビューは難しいのか?
新規製品を出す際に事前の調査などをするのは一般的だ。ニーズの調査にユーザーインタビューを行うのも一般的だがあまりインタビュー結果を盲信してはいけない。インタビューは
- 身銭を切られた意見ではないのでユーザーも実際にお金を払う際には意見が変わりがち
- まだ物がない場合、ユーザーも想像なので正確ではない
- 人には確証バイアスがあり、自分の仮説の根拠になるものばかりを集めたがる
アイディアが出たときのシナリオ
- 一番最初にそのアイディアを思いついた
- にたアイディアを思いついた人はいたが何もせずに諦めた
- 似たアイディアを思いついて動いている人はいるがまだ市場には出ていない
- 似たアイディアを思いついて市場に出ているが失敗している
- 似たアイディアを思いついて市場に出し、すでに成功している
新規事業を作る際の思考ツール
MEH(市場の反応の仮説)
MEHというのは事業アイディアに関する市場の反応の仮説。
XYZ仮説
「少なくともX%のYはZする」と考えてできるだけ具体的に仮説を考える。
プレトタイピング
プレトタイピングとはプロトタイピングよりさらに手前の物。まるでプロトタイピングがあるように見せかける物である。これをやるメリットは
- プロトタイピングをするコストを省ける
- そこに市場があることの確率が上がる
- 周りを巻き込む際の説得材料の一つになる
プレトタイピングの手法
- 手動で行い、ユーザーにあたかも自動でやっているように見せかける
- 自分で実際に簡易的なものを作り、どう使うのかを検証する
- 偽の玄関を作り、どれくらい人が集まるのかを見る
プレトタイピングは1回で止めるな
プレトタイピングは1回ダメだったからと言って諦める必要はなく、何度も改善していきながら正解に近づければいい。
グローバルに考えてローカルに検証する
ビジネスアイディアをちゃんとグローバル展開するのを考慮するのはいいことですが検証時にはローカル、しかも身近な場所で試した方がいいです。その理由は下記になります。
- より具体化される
- 対象の情報を得やすい
- コストが減る
失敗しないためのまとめ
- 失敗の原因で多いのはそもそものアイディアが間違っている事が多い
- その間違えをなくすためにはプレトタイピングで意見ではなく自分しか知り得ないデータを集める事が重要
- 検証は自分の身近な場所で小さく試すのがいい。
- 意見に耳を傾けてもしょうがない。実際に自分のアイディアにいくら身銭を切ったのかで判断する
- 検証は一回で成功しなくていい。何度も改善していけばいい
- 仮説は具体的に考えた方がいい。その手法の一つがXYZ仮説で「少なくともX%のYはZする」と考えてできるだけ具体的に仮説を考える。