アプリとwebで広告マネタイズの勢力図は結構違う。アドーサーバー、header biddingなどの勢力図が違うのはgoogleの立ち位置が違うのが大きいなと思っていて今回そのへんをまとめてみる。
なぜwebでgoogleは最強なのか
webの広告マネタイズにおいてgoogleの強さは決定的で多分これが覆ることはそうそうない。googleのもっている広告案件(googleの広告アドネットワーク)が非常に強く、
- googleの広告をだしたい
- googleの広告を出しつつ、他の広告を出す方法がGAM以外にない
- GAMを使うならウォーターフォールでgoogleの広告にまずリクエストがいき、その後他の広告ネットワークにリクエストが飛ぶ形になる
という図式でgoogleが業界全体で有利な状態をずっと築いてきた。GAMがウォーターフォールというのがよりgoogle一強にしている理由で純粋に媒体側の売上を上げるなら全部の広告ネットワークに同時にリクエストを送り、一番高いものを落札するが良いがウォーターフォールにすることで順番にしかきけないようにしている。一番最初にリクエストされるgoogleが有利な状況になっている。
これを打破するためにheader biddingができ、GAMを覆せないのでGAMより先にheadタグで先にリクエストを受け、GAMにリアルタイムに調整したecpmで入札するという結構イレギュラーな形で参入してきた。これはgoogleの牙城を結構崩せていてすごいが、GAM中心の業界図は変わらないままというイメージ。
アプリでは勢力は拮抗している
対してアプリはどうなのかというと実は結構色んな所が拮抗していてそもそも広告ネットワークで強いところもgoogle以外に結構ある。TAM(amazon)、mopub(twitterデマンド)、applovinなどなど。そのためアドサーバー自体も結構割れていてadmob(googleのアプリでの広告ネットワーク兼アドサーバー)一強というわけではない。
拮抗しているがゆえにアプリはメディエーションで統一されつつある
で、そうなるとどういう状態になるかというとwebのようにウォーターフォールでといっていると他のアドサーバーにシェア取られてしまうのでメディエーション(同時に全広告ネットワークにリクエストを送り、一番高いものを採用する方式)が結構メジャーになっている。
mopubがその代表格だったんだけど今回applovinに買収され、MAXに統合されるらしい。これでより1sdkでメディエーションで統一されていくのかなと思う。
またfreestarというものもアプリにはあってこれはアドサーバーやらheader biddingを1sdkで全部平行に扱うというもの。これにadmobが乗っかっているのもwebみたいに1強だったら乗らないと思うので上記の勢力図の違いから起こっている事象なんだと思う。もしadmobがかなりのシェアを取っていたらそもそもこれに乗らないほうがgoogleは広告案件を自社に有利に流せるのでwebのように乗らないはずである。
という経緯があり、上記図のように
- webではGAMが覇権を握っており、header biddingで無理やりメディエーションを実現している
- アプリはアドサーバーの覇権が別れており、アドサーバー自体がメディエーションを行っている。またfreestarのような1sdkに統合するプロダクトも出ておりwebよりもシンプルになりつつある
という形になっている。