ブランディングの科学すごい良かったです。周りですごく話題になったので流されて読んだくらいだったけど非常に良かった。
どんなこと書いてたか?
今までなんとなく信じられていたマーケティング、ブランディングの手法を科学的に分析してみた内容を書いている。下記にその一部をちょいまとめてみました。
ダブルジョパティの法則
今までマーケットのシェアと継続率、プロダクトのロイヤリティは別として捉えられていた。つまりシェアの低いものでもロイヤリティの高い商品はあるのでそこに相関はないと考えられてた。しかしマーケットのシェアとロイヤリティは様々な業界で比例していた。これはそういうパターンもあると考えたほうがいいと思っていて、相関はあるけどシェアの低いプロダクトがロイヤリティを高められないというわけでは無いと思う。実際、appleはあれだけのロイヤリティを昔も持っていたがiphone以前はシェアはとんでもなく低かった。
ただ相関は見られていてその理由はあるのかなと思っていてパッと思いつくのはシェアが高まることによって口コミなど目につくことが多く、第一想起を取りやすい。店頭などで並びやすくすぐに購入しやすいなどの理由があるのかなと思う。
クロスセリングは起こせるのか?
この本ではクロスセリングの成功例はほとんど見られないとしているがこれは見つかっていないだけで否定まではちょっとむずかしいかなと思う。逆にクロスセリングがうまくいくとしたらどういうときかを考えてみた。以下がクロスセリングのほうが普通に売るより良さそうだなと思ったところでここを活かせばありえるんじゃないかなと思う。
- 購入タイミングを把握できる。なにかの購入がキーになる購買行動の場合、一番いいタイミングで訴求できる。例えばスマホ買った瞬間にスマホケースの訴求とか。
- 同じ会社のサービスならではの連携。webサービスだとよくあるけどデータ連携などで同じ会社のプロダクトだからこそできるサービス内容を用意する。
なぜ自然独占が起こるのか?
上記のダブルジョパティの法則でも挙げたように個人的にはシェアがロイヤリティに効くのはシェアの大きいプロダクトのほうが口コミと物流も広げることができるからだと考えている(これは本に書いてあることじゃなく勝手に思っていること)自然独占の法則と言ってシェアトップが新規顧客を取りやすいのもこれが原因なのかもしれない。
webサービスと一般消費財の違い
シェアの大きさが物流シェアや口コミを広げて更にシェアを上げるというのは一般消費差剤など物流が必要なものなら想像しやすいけどwebサービスの場合、それに当てはまるのは何なんだろうと考えたとき、SNSなのかなーと思った。口コミはリアルよりもSNSのほうが顕在化されるのはわかりやすいけどデリバリーの面で言ってもSNS投稿ですぐにアクセスできること、想起を取れることなどがwebサービスにおけるシェアがシェアを呼ぶ仕組みだと思う。
サブスクの価格販促は意味があるのか?
ブランディングの科学では価格販促(価格を下げることでの販促)についても挙げていて効果がないとは言わないがデメリットが大きいとしている。単純にもともと買おうとしているユーザーの先取りをした場合はむやみに利益を減らしただけで長期的にみると売上はむしろ下がるだろうと言う考え。価格販促した場合に獲得できるユーザーは
- もともと買おうとしてたユーザーの先取り
- 今まで価格が理由で買っていなかったユーザーのブランドスイッチ
だけど前者は確かに意味がない。あるとしても担当者が無理矢理今期の目標達成させたいとか些細なもの。後者をスイッチさせるというのとやはり人は購入するタイミングに最も製品について調べると思うので認知をそこで強烈に植え付けることだと思う。なので今まで他のブランドを買ってたユーザーに購入検討させて自社製品を認知させることができたら十分メリットがあると思う。
これとサブスクの場合、離脱しないで続けるユーザーのことも考えるとより意味が見えてくると思う。