アドネットワークを持ってうまくいきそうな会社というのは日本に実は少ない。アドネットワークとしてうまくいくためにはターゲティングのためのユーザー情報が必要でそのユーザー情報はサービスを運営していないと集めにくい。例えばfacebookはデモグラ情報をサービス利用時に自然に入れるので大量かつ安価にユーザー情報を集めることができ、それを広告配信に活かすことができる。
日本で広告に活かせそうなユーザー情報を持っているところで考えるとメルカリが思いつく。(楽天はすでに始めているので置いといて)この記事ではメルカリで広告事業をするならどういうプロダクトにするか考えます。
デモグラとリタゲ
そもそもユーザー情報の活用方法にも二種類あってすごくざっくりすると下記二種が多いです。
- デモグラデータからのニーズ推測
- 購買データからのリタゲ
facebookはデモグラデータからニーズを予測します。例えば若い男性ならこの広告が合うだろうみたいな。後者のリタゲはamazonがわかりやすいかもしれないです。amazonで買おうと見ていたページの商品をもう一回広告で出すやつですね。
メルカリで広告プロダクトを作るなら
メルカリはamazonのようなリタゲ広告をメインにしたアドネットワークを展開したら面白いんじゃないかなと考えています。ざっくりと以下を出す広告アドネットワーク
- メルカリユーザーの閲覧した商品
- メルカリユーザーの登録した検索条件に引っかかる新着商品
- メルカリユーザーの閲覧した商品に関する商品ページ
上記リタゲを出してタップするとメルカリの商品ページに行く。
お気に入りは通知が行くのであまり意味ないかなと思って入れていない。上記で今までCV取れていない分CV取れるようになるとメルカリのGMVがあがる。10%がCV時の売上と考えるとCPAに500円かかる場合、5000円以上の商品に絞る必要はありそう。
想定ユーザーフロー
これでCVが取れるユーザーは下記なのかなと
- 買いたいものがあってメルカリで検索したけど見つからなかった
- 検索条件を保存したが毎回はみない
- メールなどの通知もそこまで見ない
- もしくは特定の商品を仕入れ続けているせどり業者
メルカリの中で検索したけど購入まで至らなかったユーザーがどれくらいいるかはわからないけどせどり業者を対象にしたら相当GMVが上がりそうな気はする。
自身が広告主であることのメリット
amazonがなぜアドネットワークとしてあんなに強いのかでいうと購買データを持っているのもそうだが、自身が広告主であることも大きいと思う。自身の広告なので広告で稼がなくてもECとして利益が取れればいいので効率よく媒体に還元できる。メルカリも上記の条件なら広告で利益をあげる必要がないので媒体に対して高還元なプロダクトにできる。
また自社のサービスへスムーズにCVさせることができる。amazonはamazonアプリを入れているユーザーにのみ自社の広告を配信しており、広告をタップしてから購入までのフローが入り口からコントロールできるのでスムーズ。amazonのようにメルカリも自社の広告をだし、メルカリでCVさせる流れだと非常にスムーズ。