もしもtwitterとsquareが合併したらどうなるか

もしもtwitterとsquareが合併したらどうなるか

twitterはもちろんいいサービスなんだけどfacebookとかと比べると収益性やユーザー数でどうしても見劣りしてしまうところがあった。ただ最近動きが早くなってきていてtwitter覚醒を期待する声も上がってきた。個人的にはtwitterがsquareと合併すると面白そうだなと思いつつ、どんな感じで今後twitterが動いていくのかとあり得る覚醒のパターンを考えてみた。

twitterの現状

twitterは決算でmDAUという特殊な数値を使っている。これは収益化可能DAUでなんで使ってるかというと多分botがtwitterに異様に多いんだと思う。普通にDAUをだすとこのbotで異様に膨らんでユーザー数がカウントされてしまう。いやユーザー数増えるのいいじゃん!となるかもしれないがあまりに多いと今度は逆に1ユーザーあたりの収益性が減る。また、bot対策をしてアカウント削除するとユーザー減に見えるという側面もあるのでこの数値にしているんだと思う。まあ本質的でいい数字な気がする。げんにこの数値を使い始めてからtwitterのbot対策が強くなった気がする。(感覚値

https://s22.q4cdn.com/826641620/files/doc_financials/2020/q4/FINAL-Q4’20-TWTR-Shareholder-Letter.pdf

上記はtwitterの決算資料からmDAUの成長について記述している部分。昨年比で27%向上と成長自体はしている。

https://ourworldindata.org/rise-of-social-media

だが他SNSと比べると確かにユーザー規模、成長率は低い。他の会社は微妙に違う指標なので比べ難いが。

施策数のスピード

実は去年ぐらいからtwitter株主のジャックドーシーへの批判が強くなっていたのだが上記の成長率と施策数のスピード感がでかい。成長が遅いだけでいろいろやってたら株主もまあ納得できてただろうけどtwitterは昨年まで確かに大きな手をうってないのでそもそも実行力がないのでは?と批判を受けていた。

ここ最近ジャックは尻に火がついている状態

つまりここ最近のtwitterの頑張りはジャックが株主に指摘されて尻に火がついている状態というのがでかいと思う。

広告収益性には限度があると思う

前回のジャックの宣言のなかに広告収益の向上があったが個人的にはここは難しいと思う。広告のターゲティングはすごくざっくりいうと下記がある。

  • 過去のカート落ちを訴求するリマケーティング
  • ユーザーIDベースのデモグラターゲティング

twitterには両方ない。facebookは後者が実名ベースという特性上非常に正確に登録されており、強い。対してtwitterは匿名、複数アカウントの文化なのでそこまで正確な情報を入れていない。facebookに勤務先をいれる人はいるがtwitterに勤務先の項目はない。

これはSNSの文化に関わるところで今から同行するのは難しい。とはいえmopub買収からだいぶ収益性は上がってきた。ただそんなに何倍にもなるのは現状のアセットだと難しい。

鍵はsquareとの合併?

そこで重要なのが広告収益ではなく、決済部分だと思う。twitterを媒体面にし、そこからECやコンテンツ販売をできるようにし、決済手数料で利益を出す。正しく今squareがやっているところをtwitterが内包できればユーザーの体験もスムーズになるし、利益の幅も広くなる。ちなみにsquareというと店頭での端末のイメージが強いと思うけど実はshopify的なサイトもsquareは提供している。

個人的にはドーシーはsquareとtwitterの合併狙ってるんじゃないかんと思っているんだけどファイナンス的にそれが可能なのかはちょっと専門外でわからないので詳しい人いたら教えて欲しい。

決済を取ればリマケ領域もとれる

また決済を取れば広告分野でもリマケーティングの領域を取れるので強くなる。つまり

  • twitterでアーティストが物販を拡散
  • squareのページで決済
  • 決済しないユーザーをリスト化し、twitter上で再度リマケーティング

ということができる。これは結構収益性上がると思う。リマケーティングの収益性が高いことはcriteoがすでに証明している。

ただしsquareがtwitterにつくとデメリットも

ただsquareのようなサービスは第三者であることが重要なのかなと思う。というのもじゃあfacebook、instaがtwitter傘下に入ったsqaureと快くいろいろ連携するかというと違うのかなと。SNSは今後決済をどう取るかが重要になってくるので他社の決済サービスを応援するのは自分たちの命取りになるのである。

まとめ

twitterの最近の動向にはジャックドーシーの進退問題が関わっていると思う。で、成長を目指すジャックは決済と広告を掲げているがおそらく両方ともsquareのようなサービスを作る、連携して決済インフラを取れるかが焦点になる。

またどのユーザー層の決済を取るのかが重要でアパレル系はinstaに強みがあるので音楽などinstaが攻め難いジャンルを取れるかが重要そう。

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