iOS14以降でfacebook広告はじめ、運用型の広告がCV測定などが前のような精度でできず、効果が下がっているところが多い。今回はその影響と対策についてまとめてみた。
iOS14の影響について
iOS14、iOS14とやたら騒がれているがもっと具体的に何が起こっているかというと下記。
- ITP(Intelligent Tracking Prevention)でもともとsafariでのcookie経由の測定ができなくなったのがiOSの全ブラウザでできなくなった
- IDFAの取得の制限により取得にユーザーの許可が必要になった
web事業者への影響
web広告での成果、例えば申込みや決済などの情報はcookieというものを経由して伝えられていました。web広告はどのユーザーからこの成果が上がったのかを測定し、学習することで精度を上げていました。
しかしappleがITPというcookieを制限する機能を実装し始め、対象のブラウザでは成果の測定の精度が落ちるという事態になりました。
このITPはもともとsafariのみだったんですがiOS14からiOS上のブラウザ全てが対象になり、web広告でwebページに遷移した際に成果の測定が難しくなりました。
ITPの経緯は下記記事が詳しい
しかし、iOS14のアップデートにより、Google ChromeやYahoo!JAPANといったアプリの中でWebサイトを表示する際にもITPが適用されます。
アプリ内ブラウザ以外でも、FacebookやTwitter、LINEといったアプリ内のリンクをクリックし閲覧したWebサイトもITP対象です。
https://webbu.jp/itp-update-6777#ITP-4
上記引用にあるようにアプリ内ブラウザもその対象になります。facebookアプリ内でブラウザアプリに飛んでいないから大丈夫なんじゃないかと思う人もいるかもしれませんがそれも残念ながら対象内です。
webでの対策
もちろんfacebookやgoogleも対策はしてきていて下記で対応できます。
- (facebook広告)コンバージョンAPIで成果をAPI経由で伝える
- (facebook広告、リスティング)インスタントフォームでアプリ内にフォームを設置し、効果測定
コンバージョンAPIで成果をAPI経由で伝える
facebook広告ではコンバージョンAPIというものが用意されていてサイトから直接成果をfacebookに伝える。もちろんこのやり方だと正確に測定できるが若干工数が重いのでまだそこまでメジャーな方法じゃないかなと思う。
インスタントフォームでアプリ内にフォームを設置し、効果測定
最も簡単なのがそもそもwebページに遷移させないでアプリ内で成果まで到達させるというもの。facebook広告ではインスタントフォームと言って簡単なフォームを作成し、そこに申し込みができる。名前やメールアドレスもfacebookの情報をとってくれるので入力も楽でCVRもあがる。
アプリ事業者への影響
アプリ事業者は今までアプリの広告をうってその成果はIDFAという端末のidを用いて測定していました。しかし、IDFAも測定できなくなったのでダウンロードやアプリダウンロード後の購入などの成果を測定しにくくなりました。
代替策としてSKAdnetworkというものがでて、これはappleを通して成果を伝えるというもの。しかし、これもappsflyerの下記の調査によると精度はいまいちそう。
驚くことに、SKAdNetworkでは非オーガニック経由のインストールをわずか68%しか捉えていない、つまり32%ものインストールが間違って計測されていることが判明しました。ここで本題に入る前に、SKAdNetworkの問題点を少しだけおさらいしておきましょう。
https://www.appsflyer.com/jp/blog/skadnetwork-data-insights/
SKAdnetworkとATTについては下記記事で解説。
アプリでの対策
アプリでの対策はまだ完全なものは見つかってない。appsflyerなどの対応を待つしかなさそう。