この電通の発表をみてwebがテレビ超えたなあと思ったのと同時にこれってどこまで伸びんだろう?と思った。あと逆にweb広告市場の伸びが止まったときどうなるんだろうなと。
「2019年 日本の広告費」
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2020/0311-010027.html
webの広告の特殊なところはimpが需要がなくても生産されること、また制限しにくいことにある。広告の案件少ないからサービスをとめてimpなくすということができない。市場の原理から言うと需要がないのに共有が止まらない状態になるけどどうなるんだろう?などを思考実験してみた。
広告の伸びとはすなわち何なんだろう?
そもそもwebの広告自体も広告の手段の一つでしかないので広告自体が伸びるか?と考えたときに下記の過去の推移を見てみた。
「30年あまりにわたる広告費推移をグラフ化してみる」
http://www.garbagenews.net/archives/2031422.html
見事に広告市場は景気と連動しており、景気がいいともちろん上がるが悪いと下がる。下記のように連動しているのかなと。
- 広告を発注するのは企業なので企業のバイパワー(購買力)が重要
- 企業のバイパワーと広告のニーズは消費者に買ってもらえるかによる
- 消費者の購買力=景気
よって国内の広告の需要=国民全体の購買力なんだといえる。当たり前だが。これはあくまで市場のアップサイドで企業が広告をうつのはその広告が売上につながるからです。つまり人の購買力がアップサイドとなって消費に還元できるうちは広告市場は伸び続ける。のかな。
もし広告の伸びが止まったとき何が起こるのか?
上記のグラフにもあったようにここ1-2年は広告市場全体は頭打ちになっており、デジタルシフトでweb広告が伸びているけどこれもいつかはデジタルシフトが完了して止まる。そうなったときどうなるんだろう?前述したようにweb広告というのは特殊で広告の案件がないからwebサービスを止めるというのが難しいし、impは生産されたら即消費しないといけない。ダムのようにためておくことができない。そう考えると広告需要が止まった場合、impの共有だけがひたすら増え、供給過多になりそう。そうなると市場での株などと同じようにimpの価値は下がるのかなあと思います。
もちろんimpは等価ではないので下落にも偏りができる。購買力のある層をもつ媒体でその層のユーザー情報を適切に持ち、ターゲティングできる媒体は生き残るがそうじゃない媒体はimp価値が下がり、運営コストと見合わなくなるかもしれない。
新聞などでもそうだったのでは?
上記の現象はweb広告に関わらず旧媒体でもそうじゃない?という意見も出てきそうだけどweb広告がある意味大変なのは結果に結びついているかが可視化される点にある。今までは良くも悪くもわからなかったので企業はある程度網を広げないといけなかったがweb広告だと日単位で結果に結びついているかわかるので上記現象が起こるとすぐに予算を引き上げられてしまう。