世界最大のQAサイトのquoraについて調べてみた。quoraのニュースを中心に年表を作り、何きっかけでどのフェーズで伸びていったのかとQAサイトのグロースサイクル、ユーザーを集める仕組みについても体系立てて調べてみた。
quoraのコア体験
quoraのユーザーフロー自体は非常にシンプルで
- 質問をする
- 基本はタイトルのみ
- トピックというタグを付けれる
- おすすめユーザーにリクエストも送れる
- 回答をもらう
- 評価する
になる。
quoraのコア体験は質問したら専門的な人間から質の高い回答が得られること。このためには
- すぐに回答するみたいな形ではなくちゃんと時間かけて回答したいと思わせるインセンティブ設計
- 意図した回答が得られる具体的な質問
- 専門領域の合ったユーザーに質問がマッチングされる
が達成できていないといけない。
質問はタイトルのみ
意外と質問自体はシンプルでタイトルのみになっている。これだとあまり詳しく書けないので質のいい質問できないんじゃないかと思ったが、短く要約させるのが重要ということ?
quoraの数字
quoraの数字関連については下記の記事がすごくよくまとまっている
質問と記事情報の違い
今、正直情報はかなりネット上に落ちており、大抵の疑問はググればわかる。ただ実際にはみんながみんな答えに到達するわけではない。それは情報が少ないのではなくて情報と質問者の間に溝があるからです。質問者は情報をどうまとめたらいいか、どの情報を使えばいいのかわからないから答えに到達できない。QAサイトはここの溝を埋める役割を果たしているため記事の情報などとは性質が違う。
quoraの歴史
主要イベント考察
commentvoteは検索エンジン対応?
2011/9のcomment機能とcommentvote機能はSEO対策なのかなあと思う。検索からランディングしたユーザーにできるだけ上部でいいコンテンツを見せるために行った可能性が高い。ちょうど2011/2からgoogleのパンダアップデートが始まっており、これはコンテンツの質をより重視し始めましたというアップデートになる。
マネタイズの異様なまでの後回し
広告掲載が2018年とリリースから10年以上経っていてかなり後回し。質問から回答を見つけてその後広告は結構いい流れだと思うので収益性は高そうなのにそこに対してかなり遅い対応なのは面白い。
十分資金調達できているし、正直パートナーシップ制度によるコンテンツ作成に資金を回せば十分スケールしていくのでそんなに焦ってマネタイズする必要は確かになさそうではある。
quoraが伸びた要因
質の良いQAはSEOとの相性がいい
検索というのは基本的には何かしら疑問があって検索する場合が多い。その疑問に記事などの情報が直接答えられればいいけど直接的でない場合もある。QAサイトはその質問に対しての回答が載っているので記事情報よりももっと質問者に丁寧なコンテンツになるので検索と相性がいい。
quoraの伸びた要因の一つにこのコンテンツとSEOの相性がいいのがかなり大きいと思う。広告をほとんど使わずに伸び続けたのはおそらく検索流入というオーガニックの新規獲得が相当強力だからだと思う。逆にいうとgoogleは相当この領域欲しいんじゃないかな。
良い質問を集めるパートナーシップ制度
https://jp.quora.com/Quora-pa-tona-puroguramu-to-ha-nani-desu-ka
招待制のパートナーシップがあり、いい質問をするとお金がもらえる。
- いい質問をしてもらう
- 回答がつく
- 検索流入が増える
というのがコンテンツも増えるし、新規ユーザーも増えるということなんだと思う。
テーマが横断的になったフェーズでスペース機能をリリース
スペースとは何ですか?
スペースができた事により、これまでのQ&A形式に加え、インターネット上の関連コンテンツのリンクをコメント付きで投稿したり、記事を発信するなど、形式にとらわれず、関心・専門分野に関する情報を「スペース」内で共有することができるようになります。
また複数人で「スペース」を運営する場合には、同じ興味やバックグラウンドを持つ人たちが集まり、情報を交換したり、専門分野に特化した知識コンテンツをシェアし合うなど、コミュニティ作りにも活用いただけます。
https://help.quora.com/hc/ja/articles/360026952672-%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B-
結構スペース機能も重要だと思っていてこれだけ横断したテーマを扱うとマッチング率が低くなりがちなのでその対策だと思う。