音声広告市場は日本で立ち上がるのか?

音声広告市場は日本で立ち上がるのか?

音声広告市場は日本に来るのか?ってのはちょい前から話題に上がっていますが個人的な結論としては

「音声コンテンツが増えるので音声広告市場自体は拡大する。しかし広告プロダクトとしてみた時に広告主目線だと魅力的でないのでそこまでお金を支払われないので効率は悪い」

かなと思っています。上記の考えをまとめてみた。

環境:欧米での音声広告市場と日本の現状

下記の記事にあるように欧米ではすでに音声広告市場は伸びています。

2016年の音声広告による広告収入は11億ドルですが、2017年には39%増の18億ドルに増加しています。2018年はさらに23%増加し年間約22億ドルに2019年は21%増で27億ドルに成長。引き続き音声広告への広告出稿は増えていくと考えられます。

https://otonal.co.jp/blog/3392

これ見ると確かにすごいなと。欧米は車社会なので運転中のラジオがいまだに大きな市場を持っていてそれも大きな要因かなと思っています。

2020年2〜3月にデジタルインファクトが行った調査によると、日本国内でのデジタル音声広告の市場規模は2020年時点で前年比229%、16億円規模になると予測されています。

さらに2022年頃より急速な成長を経て、2025年には420億円規模になると見込まれています。

https://otonal.co.jp/blog/3392

対して日本も伸びるだろうと予想されています。音声コンテンツ自体は確かに伸びており、音声の媒体面は増えるので確かに広告市場も立ち上がる可能性はあります。ただ市場の総量が大きくなることと媒体にとって美味しい話かはまた別の話なのかなと。よく市場が立ち上がる!って飛びつく人がいますが市場が大きくなるのと1プレイヤーとしてその手段を採用するかは別かなと思います。コンテンツ量は増えるので広告市場は大きくなるがそのマネタイズ効率性に関してはどうかというのが今回の話のメイントピック。

現状の音声広告フォーマット

音声広告にもいろんなフォーマットがありますがよくあるのは音声コンテンツの合間に入れて強制視聴を数秒させるもの。この場合、クリックなどはバナーがないため難しく、認知を目的とすることが多いです。

また強制視聴で100%注意を取れるのでインステのように訴求力が強いというメリットで押すところが多いです。

広告主目線でこの広告プロダクトかいますかね?

意識を100%引けるのは確かにいいですがやはりビジュアルの訴求がない、興味がある場合、スムーズにLPにいけないなどを考えた時に訴求力が限定的だよなとは思います。僕が広告主だとやはりバナー広告の方がLP遷移数高そうだなと思うし、100%意識を持ってきたいならインステ動画に出稿するかなと思います。

引用:https://otonal.co.jp/audioad/retargeting/

上記でもあくまで認知をとってCVはあとで刈り取るとしている。

結論:音声広告市場は立ち上がるが音声メディアは広告をメインにおかないほうがいい

と書いてきたように確かに音声コンテンツは増えるので媒体面は増え、市場自体は大きくなるのかなと思います。ただ広告主から見た時に他のフォーマットより音声広告フォーマットにお金を払うイメージがあまりつかないのでそこまで高いecpmにならないのかなと思います。

そう考えた時、媒体としてはあまり美味しいマネタイズ手段にはならなさそう。音声メディアをするなら広告マネタイズ以外の手段をメインにし、spotifyのようにあくまでサブとして使うのをお勧めします。

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